2010年09月08日
香港の金融・貿易国際都市の源流を伺う
金融財務省Mr John LEUNG=8日 香港
(香港訪問3日目)
午後14時30分より、金融財務省Mr John LEUNGと懇談。
『国際金融センターの役割・金融危機の対応・競争力を高める改革・中国大陸との関係など』説明があり、意見交換を進める。
香港は英米法系の透明性が高い法制度や簡素で低税率(法人税16.5%、個人所得税税最高税率15%、キャピタルゲイン・利子非課税)を基礎として発展。世界で最も自由なビジネス環境として世界から評価されている。すごい事である。
最後の会議は香港貿易発展局(HKTDC)のMr Christopher JACKSONと懇談。
香港貿易発展局の役割や日本の強みを生かす貿易など意見交換を進める。
・香港にとって日本は中国本土、米国に次ぎ第3位の貿易相手国。
・日本の農林水産物は最大の輸出先が香港(約991億円)第2位は米国。台湾・中国・韓国の順)など
日本が香港をキーに中国本土のビジネス拡大も含めて香港を活用する事を強く求められる。まだまだ日本企業の積極的な取り組みが必要である。
2010年09月08日
厚生労働分野について意見交換・香港の内政状況を伺う
Mrs Irene YOUNG副局長と=8日 香港
(香港訪問3日目)
午前中は香港の労働福祉局Mrs Irene YOUNG副局長と懇談。厚生労働分野について意見交換を進める。
香港の社会保障システムは総合社会保障補助(CSSA)と社会保障手当制度(SSA)から成り立っており、約400億香港ドル。政府支出の17.3%を占める。
CSSAは最後のセーフティネットとして財政状況の厳しい高齢者・単身者・障害者・失業者に世帯単位で保障される。約110万人。7人に1人の割合。
4人家族で毎月1万香港ドル、1窓口でワンストップ出の対応で全て対応されている。
SSAは高齢者49万人・障がい者13万人に社会保障手当が出される。
香港の高齢化率は8人に1人とまだ日本と比べて低いので、逆に日本の介護などの社会保障制度が今後の参考となるとの事。
午後は憲政本土事務局 Mr Howard CHAN副局長とのMTG。
香港の一国二制度の概要など現在の香港の内政状況を伺う。
・1997年英国は香港に係る主権を中国に返還。香港の主権は・中国に移行した。
・1984年英中共同声明で合意され、「香港特別行政区基本法」で定められている、香港の一国二制度のポイントは以下のとおり。
①返還前の香港の社会・経済制度及び生活様式の維持を返還後50年間保証する
②香港を外交・国防を除く高度の自治権を有する「特別行政区(SAR」とし、行政権、立法権、独立した司法権を付与する。(高度の自治)
③香港特別行政区(SAR)政府は香港住民により構成される等など
2010年09月07日
『香港発展の鍵について』商務産業省・金融管理局を視察・懇談
Mrs Linda LAI事務次官補=7日 香港
(香港訪問2日目)
夕方には、『日本と香港の相互貿易関係について』商務産業省を訪問。
Mrs Linda LAI事務次官補と懇談。
香港の経済状況・失業率・GDP成長率・日本への輸出入主要品目等を伺う。
・現在の香港経済はリーマンショックの不況を素早く乗り越え、2008年ピークを超えた。失業率も5.4%から4.3%まで改善。2010年GDP成長率も6%近くまでの経済。これも中国やアジア経済発展が影響。
・4つの伝統的産業①金融②観光③貿易・物流④プロフェッショナル・サービス
・6つの重点産業①教育サービス②医療サービス③環境サービス④技術革新⑤文化・クリエイティブ産業⑥検証・認証
『何故香港が発展を続けているか?』との質問には
1.香港が自由港として関税がかからない。
2.関税がないと手間を省ける。提出資料も簡素化されている。
3.中国との間での経済連携緊密化協定(CEPA)がある。この協定で無関税で中国に輸出可能。また40以上の分野で特別協定が結ばれている。
4.香港はコンテナ港として、通信・ITインフラ整備がされている
5.人材育成・特に教育に力を入れている。英語教育の重視などハード面以外にソフト面も力を入れている。等など。
本日訪問の最後は、香港で1番高いビル香港金融センターを視察し、金融管理局(HKMA)最高責任者Dr DONG HEと懇談。
55階のフロアから香港が一望でき、その景色の素晴らしさに感動。
金融管理局の役割と世界経済の認識と香港の対策。バブル処理対策など伺う。
・香港金融管理局は中央銀行の役割。金融機関への指導・監督など、香港ドルと米ドルとのペーク・レート調整のために外貨管理等通じて香港金融市場を調整している。
・香港における人民元ビジネスの健全な発展のためHKMAの役割重要。
・金融面でも中国経済への依存を深める中、バブル発生を懸念する中国当局がいつ金融引締め政策に転ずるのか?香港市場関係者にとって大きな関心事。
・香港の不動産バブル対策について銀行側に住宅へ貸し出しを慎重にするようガイドする等注視しながら進めている。
2010年09月07日
『中国・日本・香港の友好の架け橋を!』立法会議員と意見交換
香港議員団と意見交換=7日 香港
(香港訪問2日目)
午後から香港立法会を視察。歴史ある立法会。返還前の総督の諮問機関であった立法評議会に代わり、返還後の立法機関である立法会が設立された。
直接選挙での選出議員30人、及び職能別選出議員30人、合計60人で構成されている。2008年現在親政府派37名、民主派23名となっている。
議員の控え室。同時通訳など国際会議可能な部屋・記者会見場など見学後、議員5名(Mrs Sophie LEUNG・Emily LAU・Cyd HO・Hom James・Alan LEONG)と懇談。民主派・新政
府派の混在するメンバー。
・中国との距離感と今後(経済と人権や言論の自由とのバランス)
・香港の内政状況と今後の課題
・日本の役割と公明党の今後の進路・選択
・障がい者など弱者支援・特別支援教育の取り組み
・公明党(創立者)の日中友好の歴史と香港交流の取り組み
・香港の発展の源泉
・中国・香港・日本の友好推進等など。
大変示唆に富む懇談が出来、今後とも交流を深め合う事を確認した。
2010年09月07日
クリーンで公平な香港を築く「汚職取締委員会・司法局」
Mr Francis Li 副局長と=7日 香港
(香港訪問2日目)
午前10時すぎから汚職取締委員会(ICAC) Mr Francis Li 副局長を訪問。『香港の汚職防止政策』について伺う。
ICACの映像を見た後、ICACがない時代(1950年代から60年代)の香港の汚職など腐敗の実態を聞く。
1974年にICACが設置され、大きく改善。政府役人への申し立てが80%だったが、政府の汚職対策が実行され、現在の申し立ての10%が警察。30%が役人。残り60%が民間の申し立てに変った。(年間3000件)
現在1300人の職員。内1000名が捜査部で申し立て全て捜査する。
今では香港はクリーンな公務員に。
特に力を入れている事は
①若者への汚職への教育
高潔さ・潔癖さの価値を教育で。幼稚園の子どもにはコミックで、学生にはビデオ・ドラマで。
②企業・業界全体への対策など。
汚職やワイロのない香港の原動力がICACである事が良く理解できた。
11時すぎには、司法局 Mr Peter Wong副局長を訪問。ビデオ放映の後、『香港の法統治などの司法政策』について伺う。
1997年香港返還後も一国二制度が施行され、今までと同じ慣習法の維持や裁判所制度継続が大事。そのためにも司法の独立の観点から法治の維持が大事となる。
現在英国と同じ役割の事務弁護士6000人。法廷弁護士1000人が活動している。
一国二制度の事例など(海事協定・航空協定)伺い、公平な裁判制度の存続が国際都市香港が中国変換後も厳然と海外の国から認められている裏づけを認識する。
昼過ぎには、香港総領事館の松永首席領事・尾形領事とも懇談。
2010年09月06日
香港日本人商工会議所 池内会頭と懇談
池内会長・松井事務局長・竹内議員=6日 香港
(香港訪問1日目)
午後16時前からは香港日本人商工会議所(HKJCCI)池内会頭・松井事務局長との懇談。香港の現状を伺い、様々な観点から意見交換を進める。
懇談を通じ、香港は自由で活気があり、今後中国ビジネス拡大の中での世界の貿易・金融都市機能の中核として飛躍するエネルギーを痛感。
(下記懇談内容)
1.香港・日本との人的交流
①在留邦人数 21,518人(2009年10月現在)
②観光交流 日本から香港渡航者 約120万人
香港から日本への渡航者 約45万人
③在香港日系企業数
在香港日系企業数 約2100社。うち約600社が日本人商工会議所の会員企業。今中国(広東省エリア)との一体でのビジネスが主。
2.世界都市香港発展の理由
・規制が少ない(相続税、配当税、利子課税全てなし・所得税、法人税税率低い)
・何事も自由(長年のイギリス文化の影響)
・事務も簡素化で早い。スピード感。
・汚職なし、ワイロなし。平等・安心 等など。
2010年09月06日
香港特別行政区広報局 Mary LENG女史との懇談
竹内議員とMary LENG女史の3人で=6日 香港
(香港訪問1日目)
香港交流初日午前中は、香港特別行政区の広報局 Mrs Mary LENGと懇談。
Information Services(広報局)の役割は、香港政府のニュース配布や一般大衆のモニターさらにはアジアの世界都市香港をプロモーションする事である。
対外関係においても香港のプロモーションを様々な分野で実行している。
Mary LENG女史から香港の地図・中国の地図を活用され、香港の現況・中国と交流など丁寧に説明いただく。
現在の「香港特别行政区」は、香港島、九龍半島、新界及び周圍の南シナ海に浮かぶ235余の島を含めた地域を指す。面積は東京23区の約2倍程度。1103平方km。(東京都の約半分)。人口は約701万人(2008年末)。言語は広東語、英語、中国語(北京語)
香港は1997年中国返還以後急速な経済成長で、大きく環境も変化。
金融・港湾・観光・司法サービスの4つの柱に加え、検査・創造・アニメなど文化産業、グリーン産業(環境)も新たな産業として発展している。
Mary LENG女史の笑顔に香港の魅力が強く伝わる会見となった。
2010年09月06日
金融・国際貿易都市 香港到着
早朝の香港=6日 香港
香港特別行政区の招聘で公明党から竹内譲衆議院議員と6日から9日の早朝まで香港の行政・司法・金融・経済など各層の方々と交流となる。今回の訪問で友好を深め、研鑽に努めたい。
羽田空港を昨日(5日)20時30分に出て、香港に深夜の0時着。
香港特別行政区広報局のMs Yvonne CHANが出迎えてくれ、通訳の中村さんとこれからの交流のブリーフィングを受け、ホテルに向かう。
新しくなった空港。高速道路など十数年前,IBMの時代に来た時と比べ大きく変貌してその発展のスピードに驚く。港湾も明かりが輝き24時間稼動している貿易都市香港の勢いを感ずる。
早朝の香港。清清しい気候。猛暑の日本とくらべ、すごし易い。